top of page


見据える未来と希望
前を見つめる影は二つ並んでいて


時にぶつかり合い、顔を背け合いながらも
それでも見つめるものは同じだった
若き日々を彩る水面の薄紅は、淡く輝き、陽を浴びている


あの日ふたりで味わった蓮の実はどんな味だったか
味よりも先に思い出されるのは、いつものように最後の一つを奪い合い、
泥にまみれた互いの顔と、痺れた足の痛みだと苦い笑いがこみ上げる





「姑蘇が双璧なら俺たちは──」

そう言ったのは誰だ

どうしてお前はいつもそうなんだ
お前がいなくてどうする
いい加減にしろ
俺たち3人でずっと一緒だと、



「お前を宗主失格と言う奴は俺が殴る」

「将来お前が宗主になったら、俺はお前の──」

そう言ったのは、誰だ───
bottom of page